元陸上自衛官のレトロ軍曹です。
一般的に自衛官と言われれば「筋肉バカ、ゴリマッチョ」というイメージがあるのではないでしょうか。私自身、入隊するまでは自衛隊の知り合いが1人もいなかったので、自衛隊=筋肉ムキムキの集団というイメージを持っていました。
しかし実際に入隊し、意外とそうでもないというか…むしろ「あんまり素敵な筋肉の隊員はいない」というイメージに変わったんですよね。一般人と比べれば多いと思いますが、実はそんなにでもないです。
というわけで今回は「自衛隊で筋肉を鍛えることはできる?|細マッチョ多めでゴリマッチョ少なめ」というテーマで進めていきたいと思います。
細マッチョ多め、ゴリマッチョ少なめ
「ガリでもなく、デブでもなく」という人が多い
結論から言うと、筋肉YouTuberのような見せる筋肉を鍛えている隊員は、ほとんどいないと思います。
自衛隊にもボディビルを愛している隊員は何人もいるので、そういう人を集めればレベルは高いと思いますが、一般的な自衛官のマッチョ率は低めです。
どちらかと言えば細マッチョと言うんでしょうか。身体が細くて余計な脂肪がないから、腹筋が割れて見えるという感じの体格をしている隊員は少なくありません。
ただし、それ以上に「一般的な痩せてる体系~デブとは言わない程度のちょいポチャ」くらいの人が多いような気がします。特に30代以降はそんな感じの人が多いです。
ゴリマッチョが少ない理由
自衛隊には色んな職種がありますが、全員が全員「銃を持って突っ込んでいく」という感じではありません。戦争になった時に前線を張るような人たちはそれなりの体格をしている人が多くても、私のように指揮系統に携わっているとゴリマッチョは滅多に見ません。
そもそも自衛隊では定期的に体力検定があるのですが、そこで良い成績を収めるにはゴリマッチョだと不利になると思います。
少しでも筋トレをしたことがある人は分かると思いますが、筋肉YouTuberのようなムキムキの筋肉を身に付けようと思ったら、「いかに重い物を持ち上げるか」を追求するじゃないですか?
しかし自衛隊で求められるのは「2分間の腕立ての回数、懸垂の回数、走り幅跳びの距離」なので、重い物を持ち上げる能力よりは「自分の体重を何回も持ち上げること」が重要ですし、少しでも身体が軽い方が有利です。
▶自衛隊は体力に自信がなくても大丈夫!?|訓練のキツさに関する内部事情
個人の努力でカッコいい身体づくりは目指せる
自衛隊なら筋トレし放題
私自身、入隊前からずっと「太ってはいないんだけど、細マッチョとは言い難い体格」だったので、筋肉がモリモリの体格に憧れていました。
そして自衛隊に入隊し、勝手にムキムキになれると思っていたのですが…。確かに太らないですが筋肉を付けるのには個人の努力が不可欠で、ただ自衛隊のトレーニングをやっているだけだと「細マッチョとまではいかない、でもそこまで無駄のない身体」になります。
ここで食事制限をすれば細マッチョに近付きますし、ゴリマッチョに近付きたければチューブトレーニングやウェイトトレーニングを取り入れるといいです。
幸い、寮内にダンベルを用意するくらいなら怒られないでしょうし、身体を鍛える時間はたっぷりあります。さすがに「パワーラックとバーベルを部屋に置く」ということは難しいでしょうが、補助をしてくれる仲間はいくらでもいるので、あとは本人のやる気次第でしょう。
▶陸上自衛隊の営内(寮)で出来る事・出来ない事|厳しいのは最初だけ
超本格的にやるのは厳しいかも
まず自衛隊での食事がたんぱく質モリモリの食事ではないので、まずこれが第一の難関です。ここはまぁサラダチキンやプロテインなんかを常備しておけば問題ないでしょう。
問題は「それなりに有酸素運動もしなければならない」という点です。体力検定には3km走もありますし、部隊対抗のマラソン大会みたいなものもあります。
自衛隊にいるうちは3km、5km、10kmくらいなら普通に走る機会が多いので、あまり筋肉をつけすぎて走るのが遅いようだと上手くないです。
ダウンタウンの松本さんみたいな感じになるのは難しいと思いますが、ボクサーみたいなカッコいい身体には努力次第でなれるので、興味のある人は自衛隊に入って鍛えてみてはいかがでしょうか。
最後に
私は入隊前と入隊後で体格があまり変わらなかったので、筋肉が付いている身体には憧れていました。入隊前は懸垂が1回も出来なくて、部隊配属後は10回くらいは出来るようになったんですが、体型に全く変化がないという…。
腕立て伏せや腹筋運動なんかもそこそこ出来たんですけど、筋肉は全然つかなかったので、筋肉ムキムキになりたい人はファイティングロードのダンベルでも使って鍛えてみてください。