自衛隊に向いている人はこんな人だ!|長続きする人のパターンを紹介

元陸上自衛官のレトロ軍曹です。

私は行き場を無くして陸上自衛隊に入隊し、入隊したからには一生勤め上げるつもりで入隊したにも関わらず、6年後に退職しています(今から10年ほど前の話です)。

 

その時に「最初から辞める気満々だった隊員/続けたいが試験に受からずに辞めた隊員/辞めたいが口癖なのに長続きしている隊員」など、色々な自衛官を見てきました。

そこで今回は、私が思う「自衛隊に向いている人」について紹介したいと思います。

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自衛隊に向いている人の特徴

お酒が大好き

私が自衛隊にいた期間で、1番羨ましいと感じた他人の才能は「お酒が飲めること」です。

私が見てきた限りでは飲み会の場でお酒が飲める人や、飲み会に積極的に参加する人が先輩から可愛がられるし、世渡り上手な人が多いように思いました。

 

私は飲まなくていいならお酒は飲みたくないですし、頑張れば中ジョッキのビール1杯~2杯はなんとかいけますが、それを飲んでしまうと気持ちが悪くなったり、ひどい時には吐いてしまいます。

基本的に自衛隊では先輩のグラスが空になってから動いたのでは遅いと言われており、宴会の時はビールを注いで回ったり、焼酎を作ったりすることが必要になるのですが、1番厄介なのが「注いだら注がれる」という部分です。

 

これがなければ私も注ぎに行くのは苦じゃありませんでしたが、これが本当に嫌で嫌で…。

ちなみにお酒が飲める人でも宴会を嫌がっていた人は非常に多かったので、お酒が飲めない人は本当に苦労すると思います。

 

潔癖の気が無い

私は学生時代に「プールは汚いから入りたくない」という理由で、小中高の12年間にプールに入ったことがありませんでした。

友達同士の飲み回しのようなものにも抵抗を感じますし、エレベーターのボタンなども指先では押しません。当然、温泉にも魅力を感じないです。

 

でも部屋は綺麗じゃないうえに、トイレから出てきて手を洗わないこともあります。

個人的には「潔癖の気はあるけど、潔癖ではない」という考えです(海は入れるので潔癖ではないと勝手に思っています)。

 

そんな私が悲鳴を上げるレベルで、清潔面で嫌になることが多いです。

例えば自衛隊のお風呂ですが、更衣室の床はびちょびちょに濡れていますし、浴槽には変な物が浮いています。「これに入るの!?」という衝撃を受け、最初は全力で拒否してシャワーだけの生活を送っていました(今ではある程度のショック療法が成功)。

そして自衛隊には水虫の人が本当に多いので、お風呂場が原因で水虫が移ることも珍しくありません。

 

あと演習中は歯を磨けなかったり、トイレも外でしなくてはいけなかったりします。

こういう状況でも「別に死なない」というポジティブな考えをできる人に、自衛隊は向いていると言えるでしょう。

 

変なプライドがない

変なプライドが無く、素直な人は自衛隊でもやっていけます。

中途半端にプライドがあって「俺は自衛隊を辞めたって普通にやっていけるし」という感じだと、ちょっと嫌なことがあった時に辞める方向に向かう傾向が強いです。

 

あと先輩の言うことに対して、素直に聞き入れられるかどうかというのも重要なポイントです。

私は先輩の言うことが違う、間違っていると思ったら「お言葉を返すようですが…」と自分の主張をしてしまいます。これはあまり宜しくないです。

 

今の会社ではそういう部分が多少評価されているようなので、私のように「例え善意のアドバイスでも、自分が違うと思ったら何か一言言ってしまう」という人は、一般の会社には評価してくれる場所があっても、自衛隊には向いてないかもしれません。

自衛隊で先輩に対する返事には、基本的に「Yes」か「Sure」しかありません。それを理解できる人は、自衛隊でもやっていけるでしょう。

 

自衛隊以外の友達が多い、相談できる友達がいる

友達は数ではないというのは百も承知ですが、色んな友達と親交があるという人は「自衛隊の外の話を色々聞くことができる」という部分で、非常に恵まれています。

例えば私が自衛隊を辞めようかどうか悩んでいた時、自分が一般社会に出て今より好条件の会社に勤められるかどうかを不安視していました。

 

正直言ってお給料的な意味でも休みの多さ的な意味でも、自衛隊よりも好条件の会社ってなかなかないと思いますし、仮にあったとしてもそういう会社に入れる人が最初に自衛隊に入るとは考えにくい気がします。

 

一般の会社に居たってどうしても嫌になる時はありますから、色んな友達からのリアルな話が聞けるのはすごく大きな財産です。

友人の大変さも聞いて「みんな大変なんだな、俺も頑張ろう!」と前向きになれることもあるでしょう。

 

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あまり辞めると言わない人が思い立ったら危険

割と良くある自衛隊あるあるかもしれませんが、自衛隊は意外と「二言目には『辞める』という奴ほど長続きする」というイメージが強いです。

みなさんの周りにも、何か嫌なことがあったら突発的に辞めると言い出す人っていませんか?そういう人は、恐らく「人にそれを聞いてもらうことで発散できている」のではないかと思います。

 

教育期間中なんかは毎日誰かは「辞めてぇ~」と言ってましたし、部隊配属されてからもその声が止まることはありませんでした。

そして、そういうことを言わない人が急に「あ、そういえば今年で俺辞めるんで」と言い出したりすることが多いです。

 

適度に発散できる環境を作ることは非常に重要で、個人的には「すぐに辞めると言い出す人に根が暗い人はいないですし、根が明るければ追い込まれても最悪な判断(自殺、脱柵等)はしない」と思っています。

やり過ぎはオオカミ少年のようになってしまうリスクがありますが、相談する相手を選べば「また始まった」と思いながらも話は聞いてくれると思うので、そういう人に話を聞いてもらうことも重要です。

 

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最後に

自衛隊を続けた方がいいかどうかは人によるでしょうが、やめた私が言えることは「自衛隊ほど休みが多くて給料もそこそこ良い会社はそんなにないと思う」ということです。

給料だけならスキル次第でもっと大きく稼げると思いますが、お正月やお盆に10連休とか貰える会社ってあるんですか?ちなみに私の会社は最大でも3連休です。

 

営内生活とか自衛隊特有の空気感に耐えられない場合は、辞めることが正しい判断だというケースも少なくありません。

しかし外に出ても一緒だという部分で不満があるのだとすれば、踏みとどまった方が良いケースもあるでしょう。

 

いずれにしても自衛隊に向いている人からすれば「浴びるだけお酒が飲める/休みが多い/運動して筋トレしてお金がもらえる/お金が貯まる」と良いことだらけです。

これらの条件に該当する方、ぜひ自衛隊に入隊してみてはいかがですか?

この記事を書いた人

元陸上自衛官のレトロ軍曹です。20歳の頃に入隊し、自衛隊には6年間在籍していました。仲の良い現役自衛官と今でも交流があるので、定期的に取材みたいなことをしつつ、自衛官を目指したいという人に向けて「もとじブログ」を運営しています。

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