元陸上自衛官のレトロ軍曹です。
私の場合は陸上自衛隊に勤務していた6年間に恋人は1人もいませんでしたが、これは私が病んでいて「どうせ自分なんて…」という思考に陥っていたことが強く関係していますし、実際に同期は何人も結婚していました。
自衛隊は基本的に寮生活になるので、若いうちに寮を出たければ「結婚」というフラグを立てなくてはなりません。
そんな時に「寮から出たいけど、結婚してくれる相手がいない!」となってしまったら、モテる人なら困らないでしょうが、モテない人はどうすればいいのか途方に暮れてしまうのでは?そんな不安を抱えている人に向けて、今回は「陸上自衛隊の恋愛事情」に関して暴露したいと思います。
入隊前からの恋人とそのまま結婚
入隊前に既に恋人がいたという人の場合、うまくいかなくて別れたというケースよりも、そのまま結婚したパターンの方が多かったです。誰かの歌じゃありませんが、恐らく「会えない時間が愛育てるのさ」的な感じだと思います(知らんけど)。
自衛隊では寮生活をすることになるのですが、結婚することで寮から出られるようになります。寮にいる限り解消されない悩みというものも多く、人によっては「ラッパの音(学校でいうチャイムのようなもの)すらウザい」となってしまうので、こんな所に居たくないと考える人がほとんどです。
そんな時に特定の恋人がいれば、結婚すればこの問題が解消されるという事で、勢いでプロポーズするという人が多かったように思います。あとは自衛官同士のカップルも多く、この場合だと「お互いが一刻も早く寮から出たいと考えている点で一致する」ということもあり、若くして結婚する隊員が多いと言えるでしょう。
▶自衛官同士の結婚におけるメリット・デメリットを簡単に紹介する
男性自衛官と女性自衛官の恋愛・結婚
女性自衛官の存在
私が所属していた部隊には、男性自衛官10人に対し女性自衛官1人くらいの割合で女性自衛官がいました(いや7~8人に1人くらいかな、もっと多いかも)が、そんな女性自衛官の9割が男性自衛官と交際・結婚し、そのうちの6割が結婚や出産を機に退職したというイメージです。
結論から言うと、女性自衛官が男性自衛官と付き合おうと思ったら、女性自衛官は男性自衛官を選ぶことができます。
女性側からすると「魅力的な男性自衛官には外に恋人がいて、自分に言い寄ってくる人はイマイチ…」という感じなのかもしれませんが、基本的に性別が女性であれば放っておかれるということはありません。
例えば男同士の会話で「〇〇と△△、付き合うならどっち!?」というような究極の質問というのがあると思います。もちろん「深田恭子と石原さとみ、どっち!?」という意味の究極ではなく、本当の意味でのアルティメットな方です。
「おかずクラブの可愛い方とハリセンボンの可愛い方、どっち!?」的な。人によっては「どっちがどっち!?」的な。こういう話題に名前の挙がるような女性でも、性格的によほど問題があるということがなければチヤホヤされると思います。
私が見てきた限りでは、一般社会にいたら言い寄られるということがなかったと思えるような女性でも、陸上自衛隊においては引く手あまたという感じがしました。
なので「これまでモテてこなかったけど、色んな男性に言い寄られてみたい」という女性は、自衛隊に入ってみるとモテる女性を経験できるかもしれません。
職場内恋愛は部隊毎にルールが違う(と思われる)
部隊によっては女性自衛官が多い部隊もあり、そういう所では男女のお忍び交際も多々見られました。
私が所属していた部隊では、最初は「部隊内恋愛OK」とされていましたが、ある時に不倫関係のドロドロな事態が発生し、こういうことが通常業務に支障をきたすということで、職場恋愛が禁止となったのを覚えています(恐らく建前上だとは思いますが)。
ただ、多くの自衛官カップルは付き合っているということを公表せず、隠しながら愛を育んでいるので、それがあからさまにバレるということはありません。
それでも帰ってくる所が一緒なので、目撃者などが出てきて噂になったりしますし、噂を嗅ぎつけた上官に探りを入れられたりなどのノイズも多いです。
ちなみにバレるケースのほとんどが「上下関係の厳しい自衛隊の世界において、なぜか先輩後輩関係にある男女がタメ口で喋っているのを目撃した」という場合ですね。
部隊にもよるでしょうが、私が所属していた部隊では片方が転勤させられるというケースもあったので、こればかりは運も関わってくるように思います。
▶自衛官同士の恋愛ってアリ!?駐屯地内で育まれる恋愛事情について
男性自衛官と出会いたい一般女性は多い
自衛隊では一般入隊した時はアルバイトのような扱いで、入隊後の試験に合格することで正社員のようなカタチ(ずっと自衛隊に居られる権利)になります。
この試験に合格できなければ、年齢制限を迎えた時に強制的に辞めなくてはなりません。
ということで、不祥事を起こしたり自分から辞めると言い出さない限りは自衛隊に居られる権利を持っている人間には、触れ合いパーティー(お見合いパーティー)なる男女の出会いの場が用意されます。こういう催し事って、どちらかというと男性が食い気味に来るという印象がありませんか?
一般的な出会い系パーティーの場合、女性なら参加費用無料ということも聞いたことがあるのですが、陸上自衛官とのお見合いパーティーでは男女の参加費用が同じだったと記憶しています。
ちなみに私も参加したことがあるのですが、自衛隊側では「女性参加者に頭数を合わせないといけない」という考えがあって、行きたくないと言っても無理やり参加させられるケースが多いです。
この時、20代半ばの私には恐怖を感じてしまうほど女性側に熱量があったと感じたので、手段を選ばずに恋人を探そうと思うのであれば、こういう機会もあるので特に心配は要らないでしょう。
自衛隊には転勤が付きまとう
一般の会社でも規模が大きければ転勤は付きまとう問題だと思いますが、自衛隊においても定期的な人事異動があるので、いつそこに名前が挙がるかは分かりません。
もちろん持ち家の問題や家族の問題などを抱えている人もいるので、どこまで個人のわがままが通用するかというのはやってみないと分かりませんし、部隊によっても判断が変わってくるでしょう。
それでも「娘が転校したくないって言うから…」という理由で、単身赴任で転勤してきたという人も見ましたし、遠距離恋愛になって付き合っていた恋人と別れてしまったという人もいました。
私も6年間の自衛隊生活で何度か転勤を経験しましたが、転勤を希望していて転勤できた人もいれば、そうでない人も多いです。
もし自分の地元じゃない場所に転勤させられ、そこで恋人を作ろうとする場合は「将来的にどうするのか」等の悩みも出てくると思うので、よく考えて決断することをおすすめします。
▶陸上自衛隊における転勤事情|地元に残りたいという希望は通用するのか否か
最後に
女性自衛官なら、言い寄ってきた男性自衛官の中で1番良いと思う人を選ぶという恋愛が可能です。男性自衛官なら倍率の高い女性自衛官狙いでもいいですし、お見合いパーティーに参加してもいいでしょう。
私が見てきた感じでは「1人が楽だから、1人がいい」という判断をした人が独身だというイメージで、心の底から恋人が欲しいと考えている人で彼女がいない人、結婚できていない男性自衛官というのは非常に少なかったと思います。
※理想が高すぎて恋人がいない人は普通にいました。
若いうちは寮生活のせいである程度の制限は強いられるものの、若いうちから結婚するという判断もできるくらい、一般社会の若い男性に比べたら金銭的な悩みの度合いも低いと言えるでしょう。