自衛隊で嫌われる隊員の特徴|経験談を踏まえて3パターンを紹介

自衛隊で嫌われる隊員の特徴|経験談を踏まえて3パターンを紹介

元陸上自衛官のレトロ軍曹です。

私は陸上自衛隊に6年間在籍してきましたが、「こいつとは本当に合わない!」という隊員がそれなりにいました(向こうもそう思っているかもしれませんが)。そして悪しき風習のある体育会系の組織ということで、中学生の頃の部活の先輩の嫌な奴よりも厄介という…。

自衛隊には学歴も境遇も多種多様な人間が集まるので、自分と合う人間が必ずいるという一方で、自分と合わない人間も必ずいます。一般の会社だって「全員が自分と合う人のわけがない!」という部分があるように、自衛隊の規模だと間違いなく自分と合わない人は大量にいるはずです。

というわけで今回は「自衛隊で嫌われる隊員の特徴|経験談を踏まえて3パターンを紹介」というテーマで進めていきたいと思います。

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自衛隊で嫌われる隊員の特徴

メンタルが弱く、愚痴っぽい(口癖が「自衛隊やめる」)

あなたの周りにも「いやー、どうすっかなぁ…」という感じで独り言を呟き、周りの人に「どうしたの?」って言ってもらえるのを待つ人っていませんか?私はこの手の「どうしたんですか?待ち」をする人があまり好きではありません。自衛隊にいると先輩隊員から理不尽なことを言われて、精神的に凹むことは相当あります。こんなのは日常茶飯事です。

で、それを愚痴って発散する分には、基本的には共感できることの方が多いので、「困った時はお互い様」という感じで、愚痴を聞くのは別に苦ではありません。むしろ「本当あいつはクソだな!」という感じで盛り上がることも多いでしょう。ただ、何かあるごとに「もう自衛隊辞める」と言う人は、すごく面倒くさいです。

たぶん「大丈夫だよ」と言ってもらいたいんでしょうが、こういう人ほど辞めないので、3回目くらいになるともう心の中で「うぜー」と思っていました。あまりにこれをやりすぎると、周りでも「また始まった」くらいに思われてしまうので注意しましょう。

ちなみに下っ端隊員の頃に「辞めたい」を日常的に言う人ほど、最後まで自衛隊に残る傾向が強かったような気がします。

 

妙にプライドが高く、雑用をしたがらない

下っ端隊員の頃は、週末清掃などの雑用をする機会が非常に多いです。週末清掃というのは「週末に割と大規模な寮内の掃除を行い、そこでもし先輩の点検に合格できなければ外出できない」的なルールのある掃除のことを指します。

ここで、必ずと言っていいほど「雑巾を持たない奴/手を汚さないで済む道具しか持たない奴」が出てきます。

寮内は自衛官が普段から履いているミリタリーブーツ(半長靴と言います)の靴墨の跡が山ほど付いているので、それをメラミンスポンジで擦って落としたりするのですが…。「指先に力を入れて手を濡らしながら地面を擦る」という作業と、「ホウキを持って掃いてゴミを集める」という作業の負担って、絶対に違うじゃないですか?

 

あとは飲み会の余興も下っ端隊員の役割なんですが、当然ながら好き好んで余興をやる人間はほとんどいません。みんな嫌ながらも「拒否権がない/どうせやるなら、せめてスベりたくない/さっさと内容を決めて、有意義なことに時間を使いたい」と考えます。

しかし、たまに「俺、こういうの本当に無理だから!」と言い放ち、ネタを考えている時くらいは横にポツンといるものの、実際に案を出すわけでもなければ、本番も横にいるだけという隊員もいます。これは本当に迷惑でした。

一般社会だとカラオケにしたって「歌いたくない」で逃げれるかもしれませんが、自衛隊でそれをやられると他の同期に迷惑が掛かります。「お前だけじゃなくて、みんな嫌なんだよ!」ってことは理解してほしいです。

下っ端隊員の究極の試練「飲み会の余興」の乗り切り方を伝授する!

 

自分と熱量が違い過ぎる

これまでと微妙に重複する部分がありますが、自分と熱量が違い過ぎる奴は嫌いでした。ただし、これに関しては「どっちが良い悪いではなく、お互いがお互いに不満を持つ感じ」だと思います。

例えば私は飲み会が大嫌いだったので、数日間山に籠って訓練した後はとにかくお風呂に入って顔を洗って歯を磨きたかったです。「お風呂に入る前に、まずは酒!」という諸先輩を見て、ハッキリ言って嫌悪感出しまくりの顔をしていましたし、「こいつら正気か?」くらいの態度を取ってました。

だから、向こうは向こうで「お前がいると酒が不味くなる」くらいに思っていたんじゃないかと思います。そこで「あっち行け」とならずに「せっかくなんだし楽しもうぜ」というスタンスでくるもんだから、余計に苦手でした。

 

あとは「事あるごとに隊でお揃いのTシャツを作りたがる」という文化も嫌でしたね。前期教育、後期教育、一般部隊配属後…。みんなの名前が入ったTシャツを作りたがるという文化が自衛隊にはあります。

自衛隊では何かと「統制」を重視し、腕まくりをするのにも「やるなら全員でやれ」的なルールがあるので、みんなでお揃いのTシャツを着用するというのは一体感があって好まれるのでしょう。

 

私はずっと「全員の名前が入っているだけのTシャツに、3000円も4000円も払うのが馬鹿馬鹿しい」という考えだったので、私も嫌でしたけどTシャツが作りたい人からすると私自身もウザいと思われる存在だったと思います。

自衛隊は団体行動なので、個人行動に対して良い印象を持ちません。自分は自分、彼は彼という言い分が通用する場面は、極めて少ないと思った方がいいでしょう。こういう熱量の違いが何度も続いて「またあいつか!」という存在が出てくると、たぶんお互いに敵視することになるかと。

 

ちなみに自衛隊の中には「ジュージャン」と呼ばれる賭け事の文化がありました(部隊によるのかな?)。大人数でジャンケンをして、負けた隊員が全員分のジュースを買うというただそれだけの話なんですけど、こういうのをやろうぜって言い出す人が出てくると「やらない=ノリが悪い」みたいになるので注意しましょう。

自衛隊内に蔓延する賭け事「ジュージャン」とは?

 

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「お前がルールブック?」的な隊員には注意

恐らくどこの部隊にも1人はいると思いますが、仕切りたがる割りに視野が狭いというか「自分主導でルールを決める隊員」というのが出てきます。

こういう場面で「楽な事/キツイ事」があれば、普通の大人なら「今回は俺らがキツイ事をやるから、次回はお願いね」とか、もしくは恨みっこなしのジャンケンになりませんか?

なぜか「今回はお前らがキツイ事!」という感じの隊員がいて、なぜか次にそういうことがあっても同じく押し付けてくるという感じの隊員が本当に嫌でした。しかもこれが先輩とかじゃなくて同期ですからね。あ、ちなみに先輩なら理不尽なのが珍しくないので全く驚きません。

 

年齢的には若くても18歳ということでもう良い大人なんですが、こういう「学校生活の延長で入隊してきた人」というのが結構いるので、そういう隊員とはもう「無理にうまくやろうとはせず、一定の距離を置く」くらいがちょうどいいと思います。

何度もぶつかって最終的には絆が生まれる的なドラマチックな演出を期待してもいいですが、その間に何回か連帯責任という制裁をもらうことになるので、あまりおすすめしません。

パワハラ・理不尽の極み!教育中にやたら飛び交う「連帯責任」とは?

 

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最後に

直属の先輩となると、嫌だと言っても最低限の付き合いをしなきゃいけないと思いますが、同じ小隊じゃない同期と仲が悪くたって余裕でやっていけます。

至る場面で「同期は大切にしろ」と言われるものの、それで消耗してたらキリがないですし、どうしても合わない人間はいるので仕方ないでしょう。

熱量の違いに関しては価値観の違いもあるのでどうしようもないですが、それ以外の「やるべきことをやらない」という隊員にはならないようにしたいところです。

この記事を書いた人

元陸上自衛官のレトロ軍曹です。20歳の頃に入隊し、自衛隊には6年間在籍していました。仲の良い現役自衛官と今でも交流があるので、定期的に取材みたいなことをしつつ、自衛官を目指したいという人に向けて「もとじブログ」を運営しています。

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