自衛隊で視力って重要?目の悪いメガネの自衛官はいるのか

 

元陸上自衛官のレトロ軍曹です。

私の記憶では騎手を要請するための競馬学校の試験では、裸眼視力が検査対象になっていたような気がしますし、パイロットあたりは裸眼視力が必要だと言われていたような気がします(真偽はあんまり調べてないけど)。

一方で「じゃあ自衛隊は、目が悪くてもやっていけるの?」という部分は、目が悪い人にとっては不安を感じるかもしれません。

 

結論から言うと、結構な割合で眼鏡をかけている隊員はいますし、私自身も決して目は良い方ではなく、運転免許の更新が裸眼でもギリギリ通るくらいでした。

というわけで今回は、「自衛隊で視力って重要?目の悪い自衛官はいるのか」というテーマで、目が悪いと困る場面などについて私の経験談を踏まえてご紹介したいと思います。

 

航空自衛隊のパイロット希望の場合は、もしかすると視力も重要視されるかもしれませんので、然るべき場所(地本)などで正確な情報を確認することをおすすめします。

 

スポンサーリンク

目の悪い自衛官は普通にいる

 

陸上自衛隊ではコンタクト>メガネ

割合を計算したことはありませんが、コンタクトを付けている隊員は非常に多かったですし、普段からメガネをかけている隊員も少数派ではありますが普通にいました。

私の場合は視力検査(Cの穴を空いている所を言い当てるアナログなやつ)で、目を細めながら裸眼で1.0ないくらいでしたが、絶対に1.0もなかったはずです。

 

車の運転をする時、射撃訓練の時は眼鏡をかけ、それ以外は裸眼で生活していました。

こういうスタイルの隊員は結構いて、射撃の時に眼鏡をかけるという人は非常に多かったです。普段からメガネに慣れていないと、照準を合わせる時にメガネが邪魔になって不利になるので、抵抗がなければコンタクトの方がいいかもしれません。

陸上自衛隊にて射撃訓練をした感想|自動小銃を撃つのって快感?

 

戦闘訓練だとメガネはヤバいかも

 

私自身が眼鏡をしていなかったこと、そして同じ班員にも眼鏡をかけていた人がいなかったので、この場で断言することはできないのですが「戦闘訓練」だとメガネは相当邪魔になるような気がします。

ちなみに陸上自衛隊に入隊してから、最初3ヶ月の前期教育期間中にも戦闘訓練はあるので、入隊してからすぐにそのピンチは訪れることになるでしょう。

 

何がヤバいかというと、戦闘訓練ではほふく前進などを行うのですが、この時に「とにかく銃弾を受けないように」ということを徹底して叩き込まれるので、ほふく前進は少しでも低い所を常に通ります

顔を地面に密着させ、とにかく低い所、低い所へと頬を擦り付けるようにして進みます。水たまりがあればそこが位置的に低いことになるので、これも避けずに泥水をすすりながら進むことになるはずです。

 

これ多分、眼鏡かけてるとフレームが曲がったりするんじゃないかなぁと思いました。

自衛隊在籍中は、まさか退官してからこんなブログを書こうと思っていなかったので、注意深く観察はしていませんでしたが、無難に戦闘訓練をこなしたいのであれば、その時だけでもコンタクトにした方がいいような気がします。

 

とり目(夜盲症)だと少し優遇される!?

私が部隊配属された時、「とり目の隊員はいるか?」みたいなことを聞かれて、中隊内でそれなりの数の隊員が手を挙げていました。私はこの時に初めて「とり目」という言葉を聞いたのですが、とり目だと何らかの優遇があったような気もします。

優遇とは言っても「夜間、見張りに立たなくていい」とかそういう超嬉しいやつじゃなく、射撃訓練が昼(1番明るい時間帯)とかその程度です。

 

これもまぁ部隊によって変わると思いますし、私自身がとり目じゃなかったこともあって全く話を聞いていなかったのでアレですけど…。

いずれにしてもそういう特殊な病気(病気なのかな?)を抱えている人も結構いたので、視力うんぬんの話は、陸上自衛隊の普通の職種であれば気にする必要はないでしょう。

※ヘリパイロットとかだと視力が重要になってくるかも。

 

スポンサーリンク

陸教前にレーシックが流行ったことも

 

陸上自衛隊に入隊し、陸士から陸曹になるための試験に合格すると「陸曹教育課程」という地獄にコマを進めることになります。

これは言わば「新隊員教育の強化版」くらいの感じです。新隊員教育では「色んな人間が集まっての教育」ということで、体力的に劣っている隊員もいて、そういう隊員が無茶をして怪我をしないようにという部分も教官は見ていることが多いです。

 

しかし陸曹教育課程ではそのような配慮は無く、そもそも体力が無ければ簡単に合格することもできないので、教育中はありとあらゆる面で徹底的にやられます。

時間的にも相当追い込まれるので、私の周りでは「陸曹候補生試験に合格→レーシック手術を受ける」という隊員が相当数いました。

 

理由としては「陸教中はとにかく時間がない」ということで、コンタクトレンズを付けたりする暇もないからです。暇がないっていうか、そういう時間も惜しいって言った方が正しいかも。

ちなみに私が勤めていた駐屯地のある都道府県では、当時ちゃんと手術できるレーシック医院がなくて、みんなわざわざ東京の病院に通って手術をするという感じだったのを覚えています。

 

私も相当悩みましたが、「手術後はしばらく禁煙/術後の経過確認でまた東京に行かなきゃいけない」などの部分で、レーシックを諦めてそのまま陸曹教育課程に進みましたが、やっぱコンタクトの隊員は相当キツそうでした。

手術なので怖い部分はありますが、そういうものに抵抗がないのであれば、レーシックなどの視力的な問題、ひげの永久脱毛、わきが手術あたりはやっておいた方が、変な部分に気を遣わなくていいのでおすすめです。

 

スポンサーリンク

最後に

軽く調べてみた感じだと、レーシックよりもリスクが低い目の手術(手術じゃないかも)も出てきているみたいで、もし視力に不安があってこういうのにも抵抗がないという人は、入隊前、あるいは入隊してお金を貯めてから受けてみるというのもいいかも。

陸上自衛隊では、陸曹教育中くらいしか「コンタクトを付ける時間も惜しい!」とはならないですし、メガネが邪魔に感じるのは戦闘訓練や射撃訓練などの限られたタイミングのみです。

戦闘訓練だとメガネが壊れちゃう可能性があるような気もするので、気になる人は入隊前に病院に行っておくというのも十分アリだと思います。

この記事を書いた人

元陸上自衛官のレトロ軍曹です。20歳の頃に入隊し、自衛隊には6年間在籍していました。仲の良い現役自衛官と今でも交流があるので、定期的に取材みたいなことをしつつ、自衛官を目指したいという人に向けて「もとじブログ」を運営しています。

自衛隊生活全般
スポンサーリンク
もとじブログ