陸上自衛隊員がコロナになったら?寮内でウイルスが蔓延する可能性

 

元陸上自衛官のレトロ軍曹です。

2020年3月現在、全世界が新型コロナウイルスへの対応に追われています。そして遂にフランスから帰国した海上自衛官への感染も確認されました。

一般の会社でも自粛だったりテレワークだったりなどの対策を求められながらも、出社の際に満員電車を避けられなかったり…数々の問題を抱えていることと思います。

 

そして何よりも気になるのは、自衛隊などの集団生活における感染リスクです。

今回は元陸上自衛官である私が、実体験を踏まえながら「陸上自衛隊員が新型コロナに感染したら?寮内でウイルスが蔓延する可能性」についてご紹介したいと思います。

 

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同部屋の隊員が風邪を引けば貰う可能性は高い

 

結論から言うと私の経験上、同じ部屋の隊員が風邪をひいたりすると、その隊員からウイルスをもらう可能性は高いと思います。

部隊や駐屯地などにも左右されますが、陸上自衛隊の場合は基本的に2名~6名くらいの隊員で1部屋に住むことになることが多く、教育期間ともなれば10人で1部屋という環境も珍しくありません。

 

大人数で1部屋に入るわけですから、お互いがお互いに気を遣う必要が出てくるわけで…。例えば空気の入れ替え目的で窓を開けようにも、同じ部屋の人間が「寒いから閉めろ」という可能性もあるわけで…。

全員が同じ序列なら話し合いも可能なものの、教育期間でもなければ序列の異なる隊員が一緒に生活することが大半であるため、1番序列が上の人間の判断に委ねることになるかと思います。

 

本当に風邪を引くのが嫌で、定期的に空気の入れ替えを部屋のルールとしていたり、部屋に加湿器を設置するというルールの部屋も無いわけではないですが、どちらかと言えば「別に空気の入れ替えとかはしないけど、お前ら風邪は引くなよ」という感じの部屋が多いのではないでしょうか。

ちなみに私の時は、使用済みのバスタオルや濡れタオルをベッドに掛けたりすることで、乾燥予防をしたりしていました。

 

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インフルエンザ等の場合は速攻で隔離される

 

風邪ならそこまで大きな問題にならないのですが、例えば39度を超えるような熱のあるインフルエンザの場合、ちょっと話が変わってきます。

というのも、陸上自衛隊では毎朝・毎晩の点呼の時に、「ちゃんと全員いるか/全員の健康状態に異常がないか」を確認するルールです。

 

ちょっと喉が痛いくらいなら、わざわざ申告しないという隊員も多かったのですが、私の部隊では「熱があってしんどい」という場合は、基本的にはすぐに申告して通院という流れでした(熱がなくても本人がキツイと言えば、すぐに通院という感じ)。

一般の会社だと体調を崩して休むという場合、ネチネチ言われるという会社も少なくないと思います。

 

自衛隊もネチネチ言われそうな雰囲気がありますが、私の所属していた部隊では「体調が悪いなら病院行ってこいバカヤロー」という空気感がとても強かったです。

他の人に移るのがまず懸念されますし、割と健康状態にはうるさくて、そこに関しては根性論とか精神論は一切なく、「体調を崩したことはもう仕方ないから、しっかり休んで一刻も早く万全な状態にしてこい」という感じでした。

 

インフルエンザの場合、もちろん速攻で入院コースでしたし、同じ部屋の人も隔離されるという感じでした。

潜伏期間などの兼ね合いもあって、1人がウイルスに感染してしまうと瞬く間に広まってしまうリスクは極めて高いと思いますが、それが発覚した時点で隔離する体制は存在しています(あくまで私が所属していた部隊の話です)。

 

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個人での対応には限界があり、一般人よりもリスクは高い

  • 換気や加湿など、自分の思惑1つでウイルス対策をするのが難しい
  • 手洗い・うがいを徹底していない人との共同生活
  • 営外に住んでいる人の動きを制約することは無理

 

元陸上自衛官の私としては、1人の隊員が新型コロナウイルスに感染したら、爆発的に広がるのではないかと思っています。

もちろん発覚した時点で隔離するという対応はするかと思いますが、潜伏期間が長いので、その間に爆発的に広まるのではないかというのが私の考えです。

 

例えば陸上自衛官の場合、寮に住んでいる隊員と駐屯地の外に住んでいる隊員がいるわけですが、寮に住んでいる隊員を駐屯地の外に出さないことは出来ても、駐屯地の外に住んでいる人間に「遊びに行くな、自粛しろ」は通用しないと思います。

防衛意識が高く、自衛官としての誇りを持って「言われた通り、感染リスクの高い所には行かない」という隊員もいるでしょうが、私の先輩隊員を思い浮かべると「絶対飲み屋とかに行くだろうなぁ」という人が多いです。

…たぶんライブハウスとは比較にならないくらい、爆速的な広がりを見せるのではないかと。

 

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最後に

陸上自衛隊を全体的に見ると結構理不尽な体育会系ですが、体調管理面においては常識的で、むしろ一般社会よりも休むためのハードルは低いような気がします。

少なくとも私は体調を崩して休むという場合、あれこれ言われた経験はありません。

具合が悪い時に割と簡単に休めるというのは、自衛隊の数少ないメリットの1つではないかと今でも思っています。

ただし、新型コロナは防げないと思います。以上。

この記事を書いた人

元陸上自衛官のレトロ軍曹です。20歳の頃に入隊し、自衛隊には6年間在籍していました。仲の良い現役自衛官と今でも交流があるので、定期的に取材みたいなことをしつつ、自衛官を目指したいという人に向けて「もとじブログ」を運営しています。

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