「自衛官って朝何時起き?二度寝はできないの?」という質問に答える

 

元陸上自衛官のレトロ軍曹です。

私が陸上自衛隊に在籍していた頃は、毎朝点呼が朝6時にあって、朝8時に国旗掲揚がありました。その間、実に2時間です。

 

男性隊員なら別に「着替えて歯を磨いて髭を剃る」くらいのことでですから、寮生活で出勤にも時間はかかりませんし、朝ご飯をしっかり食べたとしても時間が余ります。

そう考えると「点呼が終わったら二度寝できないの?」という疑問が湧いてきませんか?今回はそれにお答えしていこうと思います。

 

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二度寝は十分に可能

 

私が所属していた部隊では、朝6時になって起床ラッパが鳴った瞬間に、半分目の開いていない男たちがワラワラ集まってきて、点呼が終わったらそのままベッドに直行という感じでした。

私も0715くらいにアラームを設定して、そのまま寝ていた記憶があります。ちなみに朝ご飯は、ほとんど食べていませんでしたね。

 

新隊員教育時は二度寝はできませんし、朝食は必須です。自衛隊は部隊によってルールが大きく変わりますが、教育隊で「二度寝OK、朝食食べないのOK」という部隊の話は聞いたことが無いです。

というか、教育時って何をするにも団体行動なので、ご飯を食べるのも遅い隊員がいたりして、あまり時間に余裕があるというケースはないんじゃないかと思います。

 

新隊員が一般部隊に配属されると、私の部隊では「一番の下っ端隊員が、点呼後に共用スペースや居室を掃除する」というルールがあり、それが終わってから全員揃って朝ごはんに行くところまでがルールでした。

二度寝したい先輩隊員たちが持ち回りで、新隊員を食堂に引率していくという感じだったんですけど、年明けくらいから徐々に「もういいんじゃね?」的な空気が流れてきて、そこからもう「俺たち(先輩隊員)は寝るから、お前らだけで行け」となり、監視役がいなくなると徐々に誰も行かなくなるという感じでしたね。

 

この辺りは、配属先の部隊の方針に大きく左右されると思います。

ちなみに食事に関しては、個人的には「毎朝しっかりと食べたい!」と思うほどの魅力は感じませんでした。…決してマズくはないですけど。

自衛隊の寮で食べられる食事のクオリティとは?当たり外れはあるが満足できるレベル

 

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寝坊したらどうなる?

 

基本的には「ちゃんとした身だしなみを保った状態で、朝礼に間に合えばOK」だったので、営内にいるうちはギリギリまで寝ていてもOKでした。

その朝礼が課業開始の10分前とか15分前に集合だったと記憶していますが、そこにちゃんとした服装で、寝癖もなく、髭の剃り残しもなければセーフという感じです。

 

新隊員の時に遅刻をしたケースは見たことがないので何とも言えないですけど、ある程度の年数になった陸士が完全に寝坊して遅刻したことがあって、その時は朝礼後に「なんであいついねーの?」となって、朝礼後に部屋に行ったら寝ていたということがありました。

 

この時は、自らが掃除をして反省の意を見せるという感じで、特にペナルティを与えられたりということもなく、飲み会で毎回それをいじられるという程度だったと記憶しています。

このあたりも結局部隊によると思いますし、厳格な上官がいた場合はこんなのじゃ済まないことは間違いないでしょう。

 

ちなみに朝の点呼の時に起きれなかった隊員がいた場合は、当直が全員いるのを確認するまでは点呼が終わらないので、誰かが無理やり叩き起こして点呼に連れてきます。

教育隊に配属されているうちは、寝ている人間がいれば周りが起こしたりフォローするんですけど、一般部隊に配属されると「平日に休みの隊員」が出てくるので、誰を起こすべきかが分からず、結構こういうことが起きます。

 

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逆に、夜は早く寝れないの?

 

私は朝起きることよりもこっちの方が辛かったのですが、夜も消灯が2300で、2245くらいに点呼があります。

ここでもまた点呼に集まる必要があるので、「眠いから早く寝たいは自由だけど、点呼になったら1回起きて点呼に出る」ということが必要です。個人的には、これが本当に苦痛でした。

 

私はもともと入隊する前から、毎日9時間は寝ていましたし、夜は22時には眠くなる感じの生活を送っていたので、23時消灯の方に身体を慣らすのがきつかったです。

実際に、結構動き回って肉体疲労があるような日は、21時頃から点呼まで寝るということを頻繁にしていました。

さすがに下っ端隊員のうちから、毎日誰かに起こしてもらうということが続くと、何かしらのペナルティがあるかも分からないので、アラームを設定して自己管理することをおすすめします。

 

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最後に

寮生活も最初は「あれやれ!これやれ!」というルールが多いのは否定しませんが、徐々に緩くなってきます。

 

陸曹まで行けばもう「点呼にちゃんと出て、後は課業に間に合えばOK」という感じなので、出勤時間がないことを考えるとすごく楽に感じる人が多いでしょう。

 

ただ、点呼はやはり鬱陶しいので、そこから逃げたければ結婚するか幹部になるか、どちらか好きな方を選んでください。

この記事を書いた人

元陸上自衛官のレトロ軍曹です。20歳の頃に入隊し、自衛隊には6年間在籍していました。仲の良い現役自衛官と今でも交流があるので、定期的に取材みたいなことをしつつ、自衛官を目指したいという人に向けて「もとじブログ」を運営しています。

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