自衛隊の寮で食べられる食事のクオリティとは?当たり外れはあるが満足できるレベル

 

元陸上自衛官のレトロ軍曹です。

私が自衛隊入隊前に不安だったことの1つに「営内(寮)で出されるご飯がマズかったらどうしよう…」というものがありました。

 

結論から言うと、どんなメニューであってもマズすぎるというわけではないので普通に食べられますし、メニューによって当たり外れがあるという感じです。

そこで今回は「自衛隊の寮で出される食事のクオリティについて私が感じたこと」をテーマに進めていきたいと思います。

 

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味のクオリティは駐屯地によって大きく変わる

 

これは言うまでもないことかもしれませんが、同じ陸上自衛隊においても駐屯地によって味は大きく変わります

水の影響なのか何なのか、美味しい所はそれなりに美味しいと思って食べていましたし、そこまで美味しいと感じなかった所でも普通に食べていました。

 

ただ、どうしても「このメニューかぁ…」という日があり、そういう日は有料の食堂に行って食べたりもしていたので、メニューによって当たり外れが大きいという感じです。

個人的にはサバ関連のメニューがあまり得意ではなく、ハズレの日は「何をおかずにご飯を食べればいいの!?」という感じでした。

そういう時はご飯少しにふりかけなどで軽くお腹に入れてから、後で売店でカップ麺を買ったりしていましたね(カップ麺は売店で売られていて、寮内にはお湯の入ったポットが用意されていました)。

 

ちなみにどちらかというと質素寄りで栄養バランスが考えられている感じというか、極端に言うと「お米さえ制限していれば、食堂の食事だけで太るのは無理じゃない?」と思える感じの料理が多いです。

※高カロリーの物が美味しいと考えると、ある程度の察しは付くんじゃないかと。

 

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教育中以外は基本的に自由

 

食べるも食べないも自由

私が在籍していた頃は、教育期間中は「何が何でも食え!」という感じで、朝昼夜の3食を必ず食べなければならないというルールでしたが、部隊配属されてからは食べるも食べないも個人の自由でした。

つまり「メニューが気に入らないなら食べなくてもOK(モラルの問題)」だったり「朝起きられないなら朝ごはんも無視でOK」だったので、多くの隊員が朝食をスルーしていた記憶があります。

 

ちなみに私は5箇所か6箇所くらいの駐屯地で、割と長期間に渡って食事をしたことがありますが、どこの駐屯地でも朝食は納豆と卵があるので、ご飯を食べるのには困らなかったというイメージです。

もしかすると、パン党の人は大苦戦するかもしれませんね。

 

嫌いな物を残すのもOK

これも部隊によるのかもしれませんが、私が所属していた部隊や教育隊では「嫌いな物は食べない」という選択肢がアリでした。

少なくとも私は、嫌いな物を残したということで怒られた経験はありません

 

むしろ、ちょっとぽっちゃりした同期の隊員(懸垂が出来なくて体力検定に合格していない)が、先輩から「お前、食い過ぎだから身体重くて懸垂できねーんじゃねえか?」と言われ、食事管理されていたという場面は見たことがあります。

 

ちゃんと最低限のことが出来ているのであれば、好きなだけ食べても怒られることはないでしょう。

※食べる気がないのに大量に取って残すのは、教育的な指導が入る可能性があります。

 

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思い出に残っているメニュー

カレーはキングオブ無難

 

どこの駐屯地でもカレーは悪くなかったです。ただ、辛いのが好きな私にとってはパンチに欠けるので、本当に無難な優しい味でした。

きっと辛いのが苦手な人の為に考えられて作られており、辛口好きな人にとっては全然辛くないので無難な味と言えるでしょう。

 

駐屯地によってはカレーバイキングのような感じで、一風変わったカレーが選べる所もありました。

通常はビーフかチキンかポークの決められたカレーなのに、大きな駐屯地だとキーマカレーだったりトマトカレーみたいなのが選べた記憶があります(遅くに行くと人気メニューが無くなったりしてました)。

 

自衛隊のカレーと言えば横須賀基地のカレーが有名ですが、カレーがマズかった駐屯地はなかったですし、食堂の前を通った時のカレーの良い匂いは印象に残っています。

あと前期教育の時に、お昼にカレーを食べた後の座学で異常に眠くなってきつかったのも覚えているので、これから入隊するという人はカレーを食べて寝てしまわないように注意してください。

 

他に記憶に残っているメニューは無し

 

年齢が関係しているのかもしれませんが、私は小学校の頃の給食で好きなメニューは今でも覚えているのに、自衛隊の食堂のメニューで良い意味で記憶に残っているものはカレー以外にありません

サバが美味しくなかったのと、お米がたまに臭かったのは覚えています。

 

お米に関しては、たぶん廃棄しないようにある程度古いのを混ぜているせいで臭ってるんじゃないかと(朝用のお米が残ったら昼に回すとか)。

でもお腹を壊したことはないので、そのあたりは徹底されているように思います。

 

いずれにしても「しいたけ飯」とか「ポテトサラダ」とか、山に持って行くレーション的なものはメチャクチャ覚えているのですが、食堂のご飯に関する記憶はあまりないので、きっとその程度のクオリティなんだと思います。

出されているから感謝をして食べているだけで、1食あたり500円掛かるって言われたら食べない気もしますね。

 

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最後に

寮での食事は「褒めるほどではないけど、そこまでけなすほど悪くもない」というのが正直な感想です。

 

よく刑務所で出される食事の比喩で「臭い飯」と言うことがありますが、もし自衛隊で出されるクオリティと同じものが刑務所で出されるんだとすれば、刑務所は割と快適なんじゃないかとさえ思います。

 

アレルギーなどを持っていて食事が不安という人は、有料の食事で好きなものを食べたりもできますし、お弁当を買ったりカップ麺を食べたりなど割と自由にやれると思うので、そこまで不安がる必要もないです。

 

単なる好き嫌いが多い場合は救いようがありませんが、私の経験上は教育期間中でも残して怒られるということはありませんでした。
この記事を書いた人

元陸上自衛官のレトロ軍曹です。20歳の頃に入隊し、自衛隊には6年間在籍していました。仲の良い現役自衛官と今でも交流があるので、定期的に取材みたいなことをしつつ、自衛官を目指したいという人に向けて「もとじブログ」を運営しています。

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