私が学生の頃は、就職活動の時期になると自衛隊の広報官がやってきて学生を勧誘したりってことがあったとか、無かったとか…。
私が学生だった頃から既に「大半の人は大学に行く」という感じでしたし、今は大学にも広報官が行ったりするのかな?
でも、そういうのも「勝手にそういうことはしないでください!」的な部分でうるさそうなので、もしかしたら広報官が学校に来るということは無いのかもしれません(知らんけど)。
と言うわけで今回は、「自衛隊に入りたいんだけど、どうすれば入れるの?」という人にアドバイスを送りたいと思います。
自衛隊に入隊したい人は地元の「地方協力本部」へ
もし「陸上自衛隊に入隊したい!」という人がいれば、地元にある「地方協力本部(略して、ちほん)」へと足を運んでみてください。
ここには現役自衛官の広報担当の人が勤務していて、願書の受付などの業務を行っている他、入隊希望者に対して自衛隊のことを説明したりしてくれます。
各都道府県に最低でも1箇所、大きい都道府県や人口が多い所だと数か所あるかも。
「うちの都道府県は何処に行けば地方協力本部があるの?」という人は、防衛相のサイトに載っています。リンク貼っておきますね。
地方協力本部に行く際の注意点
あなたは鴨がネギを背負ってきた状態であることを理解しよう
地方協力本部に勤務している人たちは、前途ある若者たちを1人でも多く入隊させることが仕事です。ただでさえ今は「若い人が少なく、人手不足」と言われています。
そんな中、自分の所に興味があるということでわざわざ足を踏み入れてくれた獲物を、そう簡単には逃しません。
▶知らないと損!自衛官になる為の窓口「地本・広報官」に関する注意点
服屋さんや電化製品店なんかでも、しつこく接客してくる店員がいるじゃないですか?あの人たちと比べると、訪問者の絶対数が大きく違うので、広報官に目を付けられることは覚悟しましょう。
もしかすると携帯番号くらいは普通に聞かれるかもしれませんね。話を聞きに来ただけなのに、住所とか聞かれたりしちゃうかも。
ちなみにここで毅然とした態度を取れないようであれば、私のように「バイト場に広報官が来たり、家の前で待ち伏せされたり…」という事態になる可能性があるので、話を聞きに来ただけなら「話が聞きたかっただけ」、話を聞いて入隊する気が無くなったなら「入隊しません」と言い切りましょう。
変に甘い顔を見せて「じゃあ試験だけ…」となると、下手すりゃ地獄を見ますよマジで。
広報官にも当たり外れがある
広報官にも色んな人がいます。そしてどんなに親身になってくれているように感じても、完全に心を開かないことをおすすめします。
なぜならこの人たちは、あなたを入隊させることでご飯を食べている人たちだからです。
本当に良い人、良いように見えて実はそうじゃない人、明らかに合わない人と様々だと思います。合わない広報官に担当されたら、気を遣わずにチェンジしてもらいましょう。
私の同期には、笑いながらも「広報官に騙された」という隊員がいっぱいいたので、どうせなら「この人になら騙されてもいい」くらいの感情の方がいいかもしれないです。
▶広報官にも当たり外れがある!信頼できない広報官はチェンジしよう
あからさまな嘘は言わなかったとしても、重大な事を「聞かれなかったから言わなかっただけ」という人もいますし、なりふり構わず色んな試験を受けさせようと必死になる人も。
自衛官として一般入隊するには、任期の有無で2つの入隊区分があります。
▶陸上自衛隊の一般的な入隊区分の違い|一般曹候補生or任期制隊員どっちがおすすめ?
基本的には自分がどうしたいかで入隊区分は大きく変わるので、うまい事を言って両方で受験させようとしてくるのは下心見え見えです。
「1つの区分でしか受験しない→その試験に落ちたら自分の実績にならない→何とかして1つでも多くの試験を受けさせたい」とか、そんなところでしょう。あなたが入隊試験に合格して、なんとか入隊しないと、自分の成績に反映しないのかもしれません。
私は6年間陸上自衛隊にいて、直接的に広報の仕事に携わったことはありませんが、当たらずとも遠からずだと思っています。
試験の日程、試験の内容に関する問い合わせは「地本」がおすすめ
試験の日程や内容、その辺りのことを尋ねるのには地方協力本部は最適です。
私の頃は、広報官がわざわざ家に願書を届けてくれるくらいの感じだったので、自宅周辺に地本がないという人には大助かりじゃないかと思います(私はそんなこと一切頼んでいませんけどね)。
ただし、自衛隊の寮生活のこと、いじめの有無など、これから入隊しようという人の不安を解消することも広報官の役割なので、こういう人たちから事実を聞き取るのは極めて困難だと思います。
「いじめってありますか?」と聞いたところで、「絶対にない」って言うはずです。普通なら「無いと思うけど、部隊によってはあるかも」などが最も事実に近い答えのような気もしますけど、多分そんなことは言わないでしょう。
ブラック企業の社長が、自分の会社をアットホームな会社だと言うのと同じです。この辺は話半分に聞くか、本当のことを喋っているように感じる広報官(誠心誠意に対応してくれていると感じる広報官)に騙された方がいいと思います。
最後に
知り合いに自衛官がいるなら、その人から話を聞くのが手っ取り早いと思いますが、そういう人が身近にいなければ地方協力本部が入隊の窓口となるでしょう。
全員が全員とは言いませんが、広報官はあなたを入隊させるのが仕事なので、それなりに良くしてくれますし、熱心に誘ってくれると思います。
ただ、自分自身の為にも広報官に対して「この人の為に…」とは思わないことです。自分で入隊したいと思ったら、その時は全力で頑張ってください。