陸上自衛官とアイロンの密接な関係とは?

 

元陸上自衛官のレトロ軍曹です。

みなさんは私服にアイロンをかけることってありますか?

 

私は部屋の片付けもしないような家庭で生まれ育ったので、アイロンがけとは無縁の生活を送ってきました。

そして自衛隊に入隊するまで、ろくにアイロンがけをしたことが無かったという始末…。

 

まぁアイロンがけなんかできなくても雰囲気で乗り越えられるんですけど、自衛官とアイロンの関係性が気になるという人も多いみたいですね。

というわけで今回は「陸上自衛官とアイロンの密接な関係とは?」というテーマで進めていきたいと思います。

 

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陸上自衛官とアイロンの密接な関係とは?

 

陸上自衛隊では、身に付ける服装を含めた身だしなみを厳しく指導されます。

髪型や髭などにも細かくルールが設けられており、それに違反するようなことがあれば先輩隊員から愛の鞭が飛んでくることでしょう。

 

入隊直後、とにかく命じられるのが「身だしなみの管理」です。

その中の一要素として「迷彩服、戦闘服のアイロンがけ」という項目があります。

 

シワが残っているなんてのは問題外として、あとは「しっかりプレスされているか(綺麗なラインが入っているか)」が重要視されます。

仕事が終わってから食事、入浴を済ませた自由時間になると、アイロン台の順番待ちをしつつ、靴を磨いたり、順番が来たらアイロンがけをしたり…という感じです。

 

ちなみに教育期間中は、入隊時に渡された2着の迷彩服(もしかしたら3着だったかも)を使い回すので、ほぼ毎日のように洗濯とアイロンがけを行うことになるでしょう。

 

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アイロンは自分で買う必要はある?

 

もしかしたら配属される部隊の方針によっては、自分で用意するように言われることがあるかもしれません。

私の時は、前期教育で1班10人に対して1台、後期教育で5~6人に1台くらいの割合で貸し出しがあったので、それを班員で交代しながら使わせてもらいました。

 

前期教育の時は、まだ慣れていないこともあって「アイロンがけが遅いやつが責められる」というような空気があったんですよね。

プレスが甘いと、それはそれで翌日に連帯責任で腕立てをさせられたりするので、こんなのは誰も得しないんですけど…。

それを気にしてなのか、隊員の1人が自前のアイロンを持ってきてくれて、それをみんなに使わせてくれたので、非常に助かった記憶があります。

 

ただ、もし新隊員の時に買う必要がなかったとしても、一般部隊に配属されてからは恐らく購入することになるので、早めに用意しても損はないと思います。

自分用のアイロンとアイロン台を用意すれば、順番待ちなんかからも解放されますからね。これにメリットを感じるという場合なら、班長に相談してみるといいでしょう。

 

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洗濯のり等の裏技はあり?

 

もしかすると部隊によっては禁止されている可能性がありますが、もし禁止されていないなら「洗濯のり」もかなり有効な手段です。

繰り返し繰り返しスチームでラインを入れるというのが王道ではあるものの、洗濯のりの使用が許されるなら、かなりの時短になるのではないかと思います。

 

実はアイロンがけに限らず、自衛隊生活では「〇〇があればかなり効率的にできる」という裏技があることが非常に多いです。

もちろん自分にとって合う・合わないもありますし、「最初は敬遠していたけど、実際にやってみたらメチャクチャ良かった!」なんてことがザラにあります。

 

特に「アイロンがけ、靴磨き」に関しては、裏技のオンパレードです。

ぜひ、他の隊員と情報共有をしながら、効率的なやり方を模索してみることをおすすめします。

 

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アイロンがけって自衛官のうちは一生やるの?

新隊員教育の頃は、毎日のようにアイロンがけと靴磨きを行いますが、それを一般の人に言うと「え、それ今後もずっと続くの?」って聞かれたりもします。

結論から言うと、そんなことはないです。ある時期から急激に緩くなるので、靴磨きはともかく、アイロンがけを毎日行うという隊員はほぼいないはずです。

 

私の所属していた部隊では「ノンアイロン」と呼ばれる迷彩服が売店に売られていました。読んだ字のごとく「アイロンがけが不要な迷彩服」です。

これはなぜか「新隊員のうちは購入してはいけない」というルールがあり、部隊配属されてから1年後に購入が許されるのですが、服そのものの素材が違って「シワが付かないうえにプレスが残り続ける」という物なので、アイロンが不要になります。

 

残念ながら陸曹候補生試験のタイミングや、大規模な訓練の際は「ノンアイロンではなく、官品(支給された物)で」という風潮が強かったので、そういう時はしっかりとアイロンがけをして準備する必要があります。

ですが、新隊員の頃と比べると時間的にも随分と楽になるので、自衛官でいるうちは毎日アイロンがけをしなきゃいけないということはありません。

 

部隊内でそこそこ偉くなれば、ヨレヨレの迷彩服を着ていても注意されることはだいぶ減りますし、夏場は上着を脱いでいることも多いので、そういう面でも緩くなってきます。

 

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最後に

アイロンは確かに面倒ですが、靴磨きに比べたら全然楽ですし、ノンアイロンのような抜け道も用意されています。

一方で靴磨きに関しては、要領を得ることでだいぶ時短にはなるものの、基本的には「いかに汚さないようにするか」などが重要になってきたりするので、こっちの方が遥かに厄介ですね。

 

いずれにしても、きつく感じるのは最初だけです。

迷彩服もそうですが、自分自身の心にシワができないように努めましょう。

注)私はシワだらけになって辞めました。

この記事を書いた人

元陸上自衛官のレトロ軍曹です。20歳の頃に入隊し、自衛隊には6年間在籍していました。仲の良い現役自衛官と今でも交流があるので、定期的に取材みたいなことをしつつ、自衛官を目指したいという人に向けて「もとじブログ」を運営しています。

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