自衛官に出張はあるのか|数日間の山籠もりや数ヶ月間の転勤の話

 

元陸上自衛官のレトロ軍曹です。

私は陸上自衛隊を辞めてから一般の会社を2社経験しましたが、そのいずれも地元の会社で、特に大きな出張などもありませんでした。

 

しかし陸上自衛隊は、全国規模の組織です。

もし結婚していて自衛隊に入隊する予定があるとか、近々自衛官の人と結婚する予定のある人なんかだと「自衛隊にも出張ってあるの?」と気になってしまうのではないでしょうか。

そこで今回は「陸上自衛隊にも出張はあるのか?」というテーマで話を進めていきたいと思います。

 

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陸上自衛隊における出張の有無

陸上自衛隊では、一般的な会社で言うところの1週間前後の出張というのは、基本的にはありません。

じゃあ何があるのかという部分について、以下で解説していきたいと思います。

 

警衛、当直、夜勤など

せいぜい1日、長くても3日程度ですが、泊まりの勤務が必要になるケースがあります。

一般の会社でも「夜勤」というのがあるように、それに近い感じですね。

警衛は駐屯地の見張り、当直は寮内で点呼や人員の確認をします。あと部隊によっては、日常的に夜勤がある部隊もあります。

 

1週間程度の演習、訓練

これを出張と呼ぶかは微妙ですが、「1週間前後に渡って演習が行われるため、数日間家に帰ってこれない」ということは、割と頻繁にあります(年に数回)。

この間は、大っぴらに携帯電話やスマホをいじるということも難しかったりするので、常時連絡が取れるとは限りません。

 

数ヶ月の教育に行くケース

これは割と一般社会で言うところの出張に近いのではないかと思いますが、一般部隊に配属されてから節目節目で教育隊に行くことがあります

士長→3曹になるための陸曹教育課程もそうですし、MOSといって自衛隊車両の運転をするための教育なんかもそうです。

仮に普通車の運転免許証を持っていても、自衛隊車両を運転するのには別の免許が必要になります。

 

これらの場合は、全ての地域にその教育を受けられる教育隊があるわけではありません。

地元の駐屯地がどこかにもよりますが、場合によっては隣の都道府県だったり、ちょっと離れた都道府県に行って教育を受けるということが必要になります。

尚、教育の種類にもよりますが、期間は長くても大体3ヶ月間くらいです。

 

陸上自衛隊における運転免許事情|車の運転免許は普通に取れるの?

 

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陸上自衛隊の転勤事情

 

出張に関しては、「出張と呼べるものかどうかは分からないけど、帰ってこれない日なら結構ある」という感じでした。

では、転勤についてはどうなのでしょうか。

 

結論から言うと、入隊から退職までずっと同じ駐屯地に居続けられるというケースは、まず無いと思った方が無難です。

さすがに北海道出身の隊員が九州に飛ばされるという極端なケースが、どれだけあるのかはわかりませんが、少なくとも「地方内での転勤」は全然珍しくないですね。

 

私の例で言えば、新隊員の前期教育の時点で「1班あたり1人、県外に行ってもらう」という感じだったので、それに選ばれた私は入隊してから3ヶ月目にして県外に転勤になりました。

そこから5年間は同じ駐屯地にいて、退職する直前でまた転勤があったという感じです。

 

私が所属していた部隊では、同じ県内の近くの駐屯地との行ったり来たりは結構あり、車通勤ならそこまで苦にならない距離での転勤は結構ありました。

一方で、持ち家があると嫌だろうなと感じる距離の転勤などは、そこまで多いわけでは無かったと思います。

家があるならある程度は考慮して貰えて、できるだけ「官舎や寮(営内)に住んでいる隊員(できれば独身)」が優先的に選ばれていたかもしれません。

 

ただし階級的な兼ね合いもありますし、私の部隊では「使えない奴を出すと自分たちの部隊のメンツが潰れる」的な意地もあったように思います。

言葉を選ばずに言うと「出来る奴は出したくないけど、出来ない奴を出すわけにもいかない」という感じでしょうか。

転勤の機会があれば、それなりに全員から希望を取ったりはするものの、ある程度は既に部隊で決まっているというケースが多かったように感じました。

 

もちろん絶対ということは無いですし、所属する部隊によっても大きく変わります。

 

陸上自衛隊における転勤事情|地元に残りたいという希望は通用するのか否か

 

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最後に

出張というニュアンスとは微妙に違う気もしますが、数日間に渡っての勤務や、3ヶ月程度の教育に行くということはあります。

 

後者に関してはある程度融通が利く部分があるものの、前者に拒否権は無いと思っていた方がいいでしょう。