自衛隊、自衛官の定年って何歳?階級によっても違うけど再就職が必要

 

元陸上自衛官のレトロ軍曹です。

世間では「年金生活に突入する前に、老後資金として年金とは別に2000万円貯めておけ」なんて言われています。これを政府が撤回したとか何とかで話題になっていますが、2019年現在で年金が支給されるのは65歳からだったような…。

※貰えると思っていないので、記憶が曖昧です。

 

いずれにしても現在30代の私が受け取る頃には、70歳くらいまで引き上げられているとかありそうですし、何なら受け取れない可能性すらありそうな気も。

そんな不安を抱えたまま働いているという人が多いかと思いますが、自衛隊は国家公務員と言えど特殊な職業であり、年金受給年齢と照らし合わせて考えると「多くの隊員は再就職が必要な年齢で退官しなければならない」と言えるでしょう。

今回は陸上自衛隊における定年を迎える年齢についてご紹介したいと思います。

 

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自衛官の定年年齢は54歳~57歳

自衛官の定年年齢は階級によって変わる

【平成34年1月以降の自衛官の定年年齢】

  • 3曹~2曹:54歳
  • 1曹~1尉:55歳
  • 3佐~2佐:56歳
  • 1佐:57歳

 

自衛官は国家公務員ですが、その特殊な存在ゆえに他の国家公務員とは異なる「若年定年性」を採用しており、陸上自衛隊の定年年齢は階級によって少しずつの差が設けられています。

一応、私が陸上自衛隊に在籍していた10年前の基準だと、普通にやっていれば定年時に1曹とか曹長くらいまではいけるような感じだったので、多くの人は55歳で定年を迎えることになるでしょう(当時より基準がきつくなっていれば、54歳で定年するという人がいるかも)。

 

ちなみに幹部を目指して3佐以上になるには、一般入隊すると相当厳しく、基本的には防衛大学とか工科学校生徒が進む道というイメージです。

一般入隊して幹部になった人も、本人にやる気があって相当優秀な隊員なら3佐や2佐まではいけるのかも分かりませんが、前例を考えると非常に稀なケースであることは間違いありません。

 

というわけで、幹部になろうが一般隊員のままで行こうが、多くの隊員は55歳で定年を迎えるという考えでOKです。

陸上自衛隊の階級の話|幹部になりたい?昇進したい?

少子高齢化が進んで若者の入隊希望者が減った時に、更に定年年齢が引き上げられる可能性は大いにあると思います。

 

平成30年に自衛官の定年年齢の引き上げを決定

自衛隊に求められる多様な活動を適時適切に行っていくため、自衛隊の活動を支える人的基盤を一層強化していくことが重要であり、防衛力を支える自衛官については、装備品の高度化や任務の国際化などに対応できる知見等を豊富に備えた人材の一層の有効活用を図る必要があることから、若年定年制自衛官の定年年齢を引き上げることとしました。
具体的な内容としては、新定年年齢への円滑な移行を図るため一定の準備期間等が必要であることから平成32年1月以降に引上げを実施(別紙参照)する予定であり、今後自衛隊法施行令等の改正を検討し、措置していくこととしております。

自衛官の定年年齢の引上げについて

 

おそらく少子高齢化の煽りを受けて、自衛隊でも入隊希望者の減少傾向があるのか「入隊時の年齢の引き上げ」が行われました。それに伴って、段階的に定年年齢も引き上げようという試みが行われています。

私が現役自衛官だった頃は、確か入隊希望者は20代までだったと記憶していますが、令和元年現在は33歳までに引き上げられたはずです。そういう背景もあって、平成30年時点で定年年齢の引き上げも決定しました。

 

ただし55歳まで勤めて退職金を貰っても、多くの人はそこでアーリーリタイアとはならず、再就職の道を模索することになるでしょう。

通常の国家公務員は確か60歳で定年を迎えることになっており、現在は「60歳じゃなくて65歳にするべきじゃないか?」という意見が取り沙汰されているようなので、そういう世間の流れから見ても自衛官の定年年齢は、国家公務員の中では早い方だと言わざるを得ません。

 

各国の国家公務員の定年・年金制度

 

ちなみに各国の国家公務員の定年年齢は、上記の通りです。

年金関連の問題もありますし、一昔前だと60歳っておじいちゃんのイメージがあったものの、今の60歳の方って若々しいですからね。

 

国家公務員にも色々な職種がありますが、自衛隊・警察・消防なんかは体力が重要な部分も大きいので、さすがに65歳まで勤務というのは難しいんじゃないかと思います。

生涯現役社会という言葉も聞こえてきますが、高齢者の危険運転事故なども多発している昨今、ご老体に鞭を打って働かなくても良い時代を迎えたいものです。

 

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自衛官って年齢を重ねてもキツイ訓練してるの?

 

これは部隊によるのかもしれませんが、私が所属していた部隊では「年齢を重ねたベテラン隊員は、基本的には最低限の訓練」という感じでした。

体力検定の評価基準も、年齢を重ねるに連れて徐々に緩くなっていきます。中には「50歳以上なのに20代の隊員の基準でも1級」というスーパー隊員もいますが、これは怪物レベルです。

 

もちろん夜の見張り系などは下っ端隊員の仕事でしたし、戦闘訓練で「ガスマスクを付けて銃を持って全力疾走!」なんてことをやらされる、ご高齢の隊員は見たことがありませんでした。

※あくまで私がいた部隊の話です。

 

ただし、総監検閲などのちゃんとした訓練の時は「ぐっすり眠るということができず、全員が空き時間のローテーションでの仮眠」となるので、こういう部分だけでも若い隊員と条件が一緒というのは厳しいんじゃないかと思います。

若い頃は「タイムは考えなくていいから10km走れ!」と言われても全然平気ですが、それを40代~50代になっても普通にできるかって言われたら、やっぱり厳しいような気がしますからね。

 

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最後に

定年を迎える頃になると、もう隊の預かりではなくなって就職活動ができるようになります。ササッと再就職先を決める隊員もいれば、なかなか決まらずに苦戦している隊員もいました。

隊員として優秀でも、世間一般の会社から評価してもらえるかと言ったらそうでもないので、あとはタイミングと「自衛隊以外のことで自分には何ができるのか」だと思います。

 

ちなみに10年くらい前で、一般隊員の退職金は約2000万円と言われていました。

一般の会社も65歳まで勤められるわけではないし、退職金もどうかという点を考えると、自衛官は非常に恵まれている方だと言えるでしょう。

転機
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