真面目にやるときついハイポート|適度にズルする能力も必要

 

元陸上自衛官のレトロ軍曹です。

自衛隊には「ハイポート」と呼ばれる儀式…なのかな。訓練というか、罰というか。小銃を腕で保持しながら走る行為をハイポートと呼びます。

 

小銃は金属の塊なので、意外と重いです。これを腕だけで持つとかなり疲れます。

さらにブーツを履いた状態で走るわけで、時には「自分の体重と同じくらいの重量の荷物」を背負って走ることになり、想像しただけで吐き気を催したり催さなかったり。

 

今回は、あまり真似はして欲しくないのですが…そんなハイポートのサボり方についてご紹介したいと思います。

 

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ハイポートとは

 

冒頭でも軽く説明したように、ハイポートとは「身体の正面で自動小銃を保持しながら走る」行為のことです。自動小銃の重さは約〇kgなので、これを持ったまま走るというのは結構キツイと感じる人が多いはず。

※銃の重さは機密事項?かもしれないので、伏せておきます。大きいペットボトル2本~3本くらいです。

 

仮に重たいものを持つ場面を想像して欲しいのですが、手をまっすぐ伸ばした状態で物を持つのと、脇を締めて腕を畳んだ状態で物を持つのでは、筋力的な負担は全然違うと思います。

さらに言うと「物をお腹や腰に預けてやれば、全く辛いと感じない」はずです。ハイポートは確かにキツイ訓練内容の1つですが、それはあくまで真面目にやった場合の話なので、「ハイポートをキツイという人=真面目な人」であることが多いような気がします。

 

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ハイポートのサボり方

 

銃は腕で持たずに、身体に預けて保持する

通常のランニングや持久走と違って、荷物を背負いながら走りにくい靴で走るわけですから、体勢が崩れてきてもそこまでの違和感はありません。

そこでどさくさに紛れて、銃を身体に預けることが重要です。これなら腕に掛かる負担が一気に軽減されるので、正規のやり方と比べるとめちゃくちゃ楽になります。

 

身体の一部に銃尾を触れさせるだけでも相当楽になりますから、弾帯に引っ掛けることができればもう最強です。ただ走っているのとほぼ変わりません。

もちろん教官にバレそうな時は、ちゃんと持たないとペナルティがあるかもしれないので気を付けましょう。

パワハラ・理不尽の極み!教育中にやたら飛び交う「連帯責任」とは?

 

サボるためにはそれ相応の下準備も必要

ハイポートとか日々の訓練でサボることについて、「教官が見ていない時にズルをする」という今時中学生でもやらないようなカンニング的な乗り越え方だと、すぐにバレます。

理想を言えば「この隊員はサボったりしないだろう」という意識を教官に植え付けるといいです。これには普段から「そこそこ体力、筋力がある」というアピールが必要になります。

※つまりサボるだけでなく、ある程度「やればできる」くらいの体力や筋力は必要です。

 

あとは靴磨きやアイロンがけなどもしっかりこなして、とにかく真面目な印象を持たれるといいでしょう。

新隊員教育でも陸曹教育でも人数的には「教育する側<教育される側」が基本ですから、ある程度全体の状況は把握しながらも、基本的には「ズルしそうな隊員、限界が来そうな隊員」を特に注目するということになると思います。

そこに選ばれないように、最低限の鍛錬は必要です(その最低限も決して楽じゃない説)。

 

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訓練でサボることは悪なのか

 

上手くサボるのも才能なのでは?

こんなことを言うと怒られてしまうかも分かりませんけど、個人的には「周りを見ながら上手くサボる能力」というのも、非常に重要だと思っていました。

サッカーのW杯予選で「0-1で負けても本選出場が決まっていて、0-2だとちょっと危うい」という場合に、ゴリゴリ勝ちに行くのか、あるいは「1点くらいくれてやる」という試合運びをするのか的な感じです。

(プロ野球のペナントレースで優勝するのに全部勝つ必要はなく、時に敗戦処理なども必要という考えに似ているかも)

 

もちろんいつも一生懸命でやって、それをことごとくクリアしていくのが理想なのは言うまでもありませんが、無理をした結果、周りに迷惑をかける隊員もたくさんいます

自分の限界を超えてまで頑張ろうとしたという姿勢はカッコイイですけど、そのおかげで彼の物まで背負うことになる班員からすると、恐らくたまったもんじゃないでしょう。

 

教官はサボっていないかどうかを監視している

バレなきゃいいと開き直る気は一切ありません。でも「イカサマはバレなければイカサマじゃない」んです。

ハイポートをするときに、銃尾を身体に預ければ楽できるということは誰もが知っています。それを監視して正すのが教官であり、その教官にバレないようにしてサボるのにもセンスが必要です。

 

新隊員教育なんかだと隊員によって入隊時の体力にも差が大きいですし、あまり動いてこなかった隊員に厳しくしすぎて怪我をされても困るという側面がありますから、教官によっては「ズルをある程度スルーしてやる」という部分もあります。

しかし陸曹教育課程なんかだとそんな甘くないので、色んな状況を判断しつつ、上手くサボらないとバレて大変なことになるでしょう。

 

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最後に

自衛隊では「正規のやり方で」という言葉がやたら飛び交っています。

腕立てにしろ懸垂にしろ、正規のやり方を求められるわけですが、それは言ってみれば「正規のやり方じゃないやり方が蔓延している」という言い方も出来るでしょう。

 

個人的には体力検定などの場でそれをやるのは、本人のためにはならないと思っています。これは試験でいうカンニングです。

でも点数を取るために「過去問を用意する」とかの工夫はOKなのでは?私にとっては今回のハイポートも、これに近い感覚を持っていました。

 

もちろん全力でクリアするのが最強なので、それを目指してもらいたいですが、どうしても無理なら怪我をするよりも「ほどほどに手を抜く方法」を身に付けてもいいんじゃないかと思います。