自衛官募集ポスターに「セクハラじゃないか?」と苦情や批判が相次いだ件について

元陸上自衛官のレトロ軍曹です。

自衛隊滋賀地方協力本部が発行した自衛官募集のポスターに萌え絵を採用し、しかもそれが「パンツが見えていて不謹慎じゃないか?」という苦情が相次いでいるということで大々的なニュースになりました。

 

個人的には「あー、関係のないほとんどの隊員たちはもらい事故だなぁ」と思ったわけですが、一般の会社と違って自衛隊は国の組織であるからこそ、ここまで大きな問題になったと言えるでしょう。

そこで今回は元陸上自衛官の私なりに思う部分について、このセクハラポスター問題について言及していこうと思います。

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問題になったポスターがこれだ!

 

問題になったポスターがこちら。萌え文化に疎い私としては「むさくるしいイメージを払しょくする試みとして、非常に面白いのでは?」と思いましたが…。

確かに言われるとスカートが短いですね。ただ自衛官に限らず警察にしろ看護師さんにしろ「アニメでは現実的にはあり得ないくらいスカートが短くなることは珍しくない」という先入観があったので、私自身は特に何も思いませんでした。

 

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自衛官募集ポスターに萌え絵という試みは初めてじゃない

チホンのポスター

例えばこちらのポスター。茨城地本の自衛官募集のポスターですが、ガールズパンツァーと呼ばれるアニメとコラボしたポスターのようです。

ガールズパンツァーという名前くらいは私も知っていますが、そこまで詳しいわけではありません。ただ、これは萌え絵ではあってもパンツが見えないからOKということなのでしょうか。

 

チホンのポスター

こちらは徳島地本のポスターです。萌え絵というよりは可愛らしい女性自衛官を取り上げたアニメチックなポスターという印象を受けました。

これならアニメに興味のある男性も喜ぶでしょうし、女性の参入障壁を低くするという意味でも効果が期待できるのかもしれません。

 

チホンのポスター

一方こちらは岩手地本のポスターで、戦国自衛隊とのコラボだそうです。個人的にはかなり面白いと思いました。

このご時世、何かあればすぐクレーム事案に発展するので、こういうユーモアのある試みでも一定のクレームはあったんじゃないかと思います。

いずれにしてもこれらの評判が良かったということもあって、今回のパンチラポスター問題については「ウチはこうだ!」「あの地本には負けてられない!」などの想いがエスカレートしていったと見るのが自然そうですね。

 

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パンツが見えているから問題なのか?

今回のポスターの問題の何が面白いかというと、論点が「パンツが見えている」「これはパンツじゃない!」「いや、これはパンツだ!」という部分です。

別に茶化す気持ちなどは一切無く、純粋に「問題はそこなの!?」と大きく驚いたのは私だけじゃないはず。「パンツが見えてるのはセクハラだ!」という声に対し、返した刀が「これはパンツじゃない!ズボンという設定だ!」っていうんですから、そもそもの問題はそこじゃないような気も。

 

ポイントは「設定」という部分。

世の中には「下着はダメだけど水着はOK」とか「これは見せパンだからOK」というよく分からない基準もあるようなので、今回見えているものがパンツなのかズボンという設定なのかどうかは、この際どうでもいいです。

私が思ったのは「滋賀地方協力本部の担当者は『それをパンツだと誤認させてしまうことが問題なのでは?』という発想に至らなかったんだろうか?」と。

それはそれでちょっと足りない部分があったんじゃないかと思いますし、むしろ「パンツだけど大っぴらに見せてるわけじゃないし、これって問題なんですか?」くらいの返答で良かったのでは?…このご時世だとダメか。

 

いずれにしても今回の件を受けて、私は「かつてのNHK紅白歌合戦にてDJ OZUMA氏がトップレスに見えるような全身タイツを身に付けてパフォーマンスを披露した一連の騒動」を思い出しました。

この時も確か「別に本物を出したわけじゃなくて、ちゃんと服着てるし!」という言い分だったと記憶しています。「なにそれ?」って人は「DJオズマ 紅白」とでもGoogleに入れて検索してみてください。

 

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隊員が活躍しているポスターの方が魅力的じゃない?

一風変わった試みということでアニメを採用してみるというのも面白い試みだとは思いますが、色んな地本がそれをやり始めてしまったら個性でも何でもないような気がします。

そして私が思うのは「隊員が載っているポスターの方がカッコ良くて魅力的じゃない?」という部分。

 

私は元陸上自衛官なので、自衛隊と言われると陸上自衛隊のことしか知らないのですが、初めて航空自衛隊のブルーインパルスの訓練を見た時、メチャクチャ感動しました。

「これが同じ自衛官かね!」くらいに思ったのを覚えています。

 

そしてこちらが平成30年度の自衛官募集のYouTube動画、陸上自衛隊バージョンです。…普通にカッコイイと思いますけどね。

こういう路線だと「面白くない」「ありきたり」などの否定的な意見が多かったということで、萌え絵というジャンルに手を出したということなんでしょうか。

個人的には「実態が見えない表面上だけのポスターなんかよりも、実際に活動している部分の描写がうかがい知れる」という方が、本来の広報用ポスターとしての役割は十分に果たしているような気がしますけど。

 

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最後に

私が現役自衛官だった頃は、同じ自衛官が誰か問題を起こしたりすると必ず朝礼が長くなったりするので、なるべく問題は起こして欲しくないという気持ちがありました。

今回の件に関しても、多くの自衛官は「余計な問題起こしやがって…」くらいの感覚だと思います。

個人的には「これくらいでそこまで目くじら立てなくても…」と思う一方で、やはり国民の税金で成り立っている組織なので、わきまえる部分はわきまえて欲しいという思いも無いわけではありません。

 

いずれにしても「自衛隊のポスターとアニメがコラボ」という部分でお金の流れができて、それを審査するための第三者部門を設立(国会議員の天下り先)という未来が見えるような気もするので、自衛官の人が活躍するポスターで問題ないと思うし、どうしても萌え絵が使いたいなら現役自衛官の人がイラストを描けばいいと思います。

そしてどうしてもパンツっぽいのを見せたいなら「※注意 パンツではなくズボンです」って書けばいいと思う。…世界観は壊れてしまいますが、自衛隊のイメージが壊れるよりは良くない?

その他
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元陸上自衛官が内部事情を暴露する